あのオレンジの光の先へ

何気ない毎日を君色に

ねぇ くるみ

 

おかあさん

ありがとう。

 

もう一回

わたしを産んでください

 

6月に入った十数年前

母はどんなにドキドキしていただろう

 

それとも

望まぬ生命の誕生に不安を抱えていたのか

 

_______わたしが産まれた時

幸せでしたか?

周りが怖かったですか?

 

肩身が狭かったに違いない

 

男でもない

この先いても意味がない命の産声を

何人の人が心から笑って聞いてただろう

 

ただ1つ言えることは

母が別れた何人もの悲しみの生命の中で

選ばれた生物だということ

 

そして私は今

生きなければいけなかった意味を

少し感じています

 

それを実感できるには

まだ少し時間がかかりそうだけど。

 

早く母の元へ行きたいと願いながら

孤独に歩き続けた時間が

最近は遠く感じる日があります

 

母が歩けなかった最後の人生

その夢を私に託してくれますか?

 

愛を擦り減らした人間にしか見えない

孤独な感覚に触れてみたいから。

 

わたしにもう一度だけ歩く勇気を

ください

 

もう一回だけお腹に戻して

この世へ送ってほしい

 

どうしても

どうしても

1人きりで

辿り着きたい処があります

 

全ての人との

出逢いに感謝しています