あのオレンジの光の先へ

何気ない毎日を君色に

縁側ロマンス

2月11日(祝) 晴れ

 

今日は電車で1時間半くらいの

関西の方でコンサートがあるらしい

そう「和歌山」。

 

和歌山は…想い出の場所

 

昔々。

私がまだ幼稚園にも行ってない頃

 

歯科医師だったおじいちゃんが

白浜に別荘を持っていた

 

 

歯科医師といえども

私生まれた頃にはもう引退してて

幼稚園の時には病気で家で療養していた

 

その頃の事はあんまり覚えていないけど

ただ 自分でいうのも何だが

多分お金持ちの家だった_____。

先祖のお墓もいろんな歴代の武士が葬られている

世界遺産にもなってる高野山にあった

 

いつもドレスみたいな可愛いワンピースを

お姉ちゃんと色違いで着せてもらい

毎週の様に家の2階では

カラオケをして大勢で宴会をして。

 

お酒を飲むおじさん達に

「氷はいかがですか〜?」

って言いながら

氷🧊入れとトングを持って氷屋さんになるのが

楽しかった記憶が鮮明に残ってる…

 

全部 綺麗で切ない記憶の塊。

 

その別荘だった海が見える白浜のマンションで

私は物心ついた頃から

夏休み(盆)とお正月はそこで家族全員

数日過ごすのが当たり前だった

 

外にでると

ほんのり漂う硫黄の風が

子供の私には あんまり良い気分でなかった

 

朝4時ごろに早く釣りにゆく父が

7時ごろに出来立ての温泉卵を買ってきて

「食べろ」と言われるのもちょっと嫌で

…。

 

そんな中 優しくて大好きなお母さんは

家では着ない花柄の楽そうな

ワンピースの部屋着を着ながら

釣ってきた魚を捌きグリルで焼いていて。

 

その匂いで起きて

朝からお姉ちゃんと下の温泉に入りに下り

 

最後は温まった体のまま屋上の

ベランダから白良浜を眺める_____。

 

それが

私の中の和歌山の綺麗な想い出。

 

その全てが大好きだった

 

みんなで浜に降りて花火をして

カラオケに行って

天板焼したり お土産買いに出たり。

 

下の事務所に朝新聞を

買いに行くのが不安だったけど

大きな貝殻🐚の器に小銭を入れる時の音は

今でも耳に残っている

 

繋いでくれた想い出は…

悲しみと一緒に母が全て

遠くへ持っていってくれたので

 

もう全部ない。

 

その景色と匂いも

今は知らない人のもとでまた上書きされて

違うものになってる きっと。

 

いつか また

取り戻せるならば

同じ景色 同じ想いを感じたい

 

同じ事をしたい

 

未練がましいけど

そういうのが1番幸せだとおもう。